トロント:日本語教育サマーセミナー

トロント日本文化センター

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広大なカナダの西海岸に位置するブリティッシュコロンビア州(以下BC州)には、カナダ国内の日本語学習者数及び日本語教育機関数の半数以上が存在しており、カナダにおいて日本語学習の最も盛んな地域です。国際交流基金が行なった日本語教育機関調査においても、BC州の学習者数は、2003年調査では11,200人であったのに対し、2006年調査では13,321人、教育機関数も83機関から106機関へと、増加傾向が見られます。

トロント日本文化センターでは、この夏、BC州の中心都市バンクーバー近郊で主に中学高校などで日本語を教えている先生方や、日系カナダ人の子弟などを教えている日本語学校の先生方を対象とした「日本語教育サマーセミナー」を実施しました。BC州の日本語教師会「にほんごBC」(代表:サチコ・レノビッチ先生)と当センターの共催という形で8月25日から27日の3日間にわたり開催されたこのセミナーには、バンクーバー各地をはじめ、BC州内の他都市やアルバータ州などからも合わせ、約40名の先生が参加しました。

セミナーの内容としては、国際交流基金日本語国際センター(埼玉県さいたま市)の根津誠専任講師が、同センターでの教授経験を活かした日本語教授法の授業を幅広く実施。特に「読む」ことに着目した日本語教授法、DVD教材「エリンが挑戦!にほんごできます」の効果的な使い方などを紹介し、参加者の関心を集めました。

また、アルバータ州教育省に基金から派遣されている日本語教育アドバイザー永富あゆみ専門家からは、インターネットを利用した日本語教授法など、当地で日本語を教える先生方の教育実践に直接役に立つテーマでレクチャーやワークショップを実施しました。

このセミナーの様子は、「にほんごBC」のWebサイトでも紹介されていますので、ご関心のある方はぜひご覧ください。

当センターがバンクーバーで3日間の集中的な日本語教育セミナーを実施するのは今回が初めての試みでしたが、参加した先生方の日本語教育に対する熱い思いが伝わってくる、とても充実したセミナーでした。トロント日本文化センターでは、このようなセミナーを今後も各地の先生方と協力して実施していきたいと考えています。

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