雑誌『をちこち(遠近)』
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「学び」と「出会い」の場、「JFにほんご eラーニング みなと」の開発

和栗夏海(関西国際センター eラーニング開発班)

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 国際交流基金関西国際センターでは、世界で日本語を学ぶ人たちの学習を支援するための事業の一環として、日本語学習のためのウェブサイトやスマートフォン用アプリを開発しています。
 2016年7月、新たに「JFにほんごeラーニング みなと」(以下、「みなと」)を公開しました。インターネットとPCやスマートフォンなどの機器さえ揃っていれば、誰でもユーザー登録ができる、広く一般に開かれた日本語学習の場です。「みなと」では、様々なオンラインコースを開講しており、ユーザーは自分の興味関心、ニーズに合わせてコースを選んで受講することができます。また、学ぶだけではなく、日本をテーマにしたコミュニティで同じ趣味の仲間と交流することもできます。

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PC・スマホ・タブレットでアクセスできます。

さまざまなトピックの日本語コースが受講できます。

 実は、「みなと」は、着想から公開までに、約2年半の月日を費やしました。コンテンツの開発メンバーは全員日本語教師。世界の様々な国で日本語を教えてきた経験上、世界には、日本語学習に興味はあるけれど、「近くに日本語が学べる教室がない。」「仕事や家事が忙しくて決まった時間がとれない。」「なかなか一歩が踏み出せない。」といった理由から、日本語学習が始められなかったり、継続できないでいる人たちが多くいることに気がついていました。そこで、eラーニングという手法を用いて、こういった人たちに日本語学習の機会を提供したい!そんな想いで開発に乗り出しました。
 連日、開発メンバーでコンセプト会議を開いてイメージを膨らませつつ、オンラインで語学が学べるサイトや、コースを提供するシステムを調査したり、すでに日本語を学んでいる人たちにアンケートを実施したりしました。そうしてたどりついたのが、「学び」だけではなく「出会い」もあり、人生における長い学びへとつながる場を提供するという基本コンセプトでした。
 同時に、ネーミングの検討も開始しました。候補はいくつも出ましたが、基本コンセプトが固まると、自然とメンバーの心は「港」のイメージでいっぱいになりました。港は、人、モノ、情報が溢れる活気ある場です。我々が制作するものがユーザーの日本語学習の拠点となり、ここで学び、出会い、そして、時には外の世界に出航し、またここに戻ってきては旅をする、そんな場になることを願い、「みなと」と名付けました。

「みなと」での出会い

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コミュニティで趣味の仲間と交流できます。

自学自習のコースでも、コースごとのグループ(掲示板)で仲間を感じながら学べます。

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ライブレッスンつきのコースもあり、教師や世界の仲間と話せます。

 2016年度、「みなと」では、これまで日本語の学習を始めるチャンスが得られなかった人のための、ゼロからスタートするコースを開講しています。解説言語は英語です。2017年度からは、国際交流基金の海外の拠点もオンラインコースの運営主体となり、幾つかのレベルを用意し、解説言語を多言語化していくなど、多様なコースを提供していく予定です。
 公開して10日が過ぎたころには、すでに世界約90の国・地域の人がユーザー登録してくださっていることが分かりました。改めて、世界中で日本語を学びたいと思っている人が多くいることを感じました。世界のユーザーのニーズに応え、「みなと」が多くの人にとって、人生を豊かにする大切な学びの港となれるようにしていきたいと思っています。

「みなと」で開講しているコースの例

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まるごとコース

アニメ・マンガの日本語コース

文字コース

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