雑誌『をちこち(遠近)』
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Behind the Scenes ―舞台裏から

三味線の公演からグローバルな社会研究まで、幅広い国際交流基金の活動。実現に至るまでの苦労や楽しさ、ご当地ならではのハプニング、スタッフでなければわからないエピソードを、バックステージからご紹介します。

2018.9.28New

インドで日本語教師育成センターが開講しました!

2017年9月14日、安倍総理大臣がインドを訪問し、モディ首相と日印共同声明を発表しました。その中に次のような文言があります。「両首脳は、より幅広く緊密な産業協力を達成するために、インドにおける日本語教育を拡大させる重要性を認識した。この点について両首脳は、今後5年間で、インドの100の高等教育機関において認証日本語講座を設立し、1,000人の日本語教師を育成する取り組みを行うことを決定した」。
これを受け、日印両政府による日本語教師育成センター設立に向けての動きがスタートしました。

2018.7. 2

日印友好交流年に寄せて~「人と人のつながり」をテーマに

2017年は日本・インド文化協定発効60周年を記念し、両国首相間で合意された「日印友好交流年」でした。60年の年月は決して短くないものの、まだまだ近そうで遠い、日本とインド。私自身、2013年末にニューデリー日本文化センターに文化芸術交流担当として着任して以来、互いに理解し合うためには、単に一方的に見せるだけの日本紹介事業だけではなく、双方向性のある共同事業が必要だと強く感じてきました。インドが益々経済発展をしていくなか、日印の文化交流もまさに過渡期にあるのです。

2018.5.28

レポート:ポンピドゥ・センター・メッス(フランス)における「ジャパノラマ Japanorama 1970年以降の新しい日本のアート」展 報告会

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、「ジャポニスム2018:響きあう魂」に先駆けて、美術展「ジャパノラマ Japanorama 1970年以降の新しい日本のアート」を2017年10月20日から2018年3月5日までポンピドゥ・センター・メッス(フランス・メッス市)にて開催しました。会期後半の2月7日、同展覧会のキュレーター長谷川祐子氏(東京都現代美術館参事・東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)による報告会が東京の国際交流基金本部にて行われ、出品作家の高山登、名和晃平、荒神明香の3氏も登壇。年代や分野の異なる作家らによる率直な議論が展開されました。

2018.4.10

ジャポニスム2018 響きあう魂
今世紀最大規模の日本文化・芸術の祭典

「をちこち」の読者の皆様はフランスを代表する作曲家、ドビュッシーの交響詩『海』の初版楽譜の表紙に葛飾北斎の浮世絵に似た絵柄が使われていることをご存知でしょうか。最近公開されたエドゥアルド・デルック監督の映画『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』の中に、ヴァンサン・カッセルが演じるゴーギャンがこの浮世絵のデッサンをみつめているシーンがありますが、当時、パリでは日本の浮世絵が多くの芸術家を魅了し、その作品に多大な影響を与えていました。
「ジャポニスム」は、フランスで生まれ、そして北斎の浮世絵に描かれた大波のように、大きなうねりをもって世界中の文化・芸術家に影響を与えた芸術運動でした。
今日においても、フランスにおける日本美術の代名詞は「浮世絵」で、パリの美術館では頻繁に浮世絵展が開催され、常に賑わっています。 さて、こうしたフランス人の期待を見事に裏切るかのように、今年開催される「ジャポニスム2018:響きあう魂」の展示プログラムの中に「浮世絵展」はありません。何故でしょうか?それは、「ジャポニスム2018」は、あの「ジャポニスム」ではないからです。

2017.9.27

FC東京とインドネシアの子供たちの挑戦

30度以上の気温と強い日差しを気にも留めずにサッカーボールを蹴り合う子ども達。子どもの姿を、練習場横から目で追う父親や母親。日本でもよく見る光景だが、ここでは練習中の午後3時を過ぎると近くのモスクからイスラム教徒に向けて礼拝を呼びかけるアザーンが響く。東南アジア諸国連合(ASEAN)1の人口を誇る国、インドネシア共和国。この国で子ども達に指示を出しているのは、日本人指導者の込山友さん(26)です。
込山さんは日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の強豪クラブ・FC東京に指導者として在籍しており、小学生などの育成世代の指導経験を持っています。現在は2017年8月から約1年間の予定でインドネシアの首都ジャカルタに滞在し、現地の子どもを指導しています。Jリーグ加盟チームによるASEANの国への指導者の長期派遣は、初の試みです。

2017.6.15

地球市民が育む地域と世界の絆   菅野 幸子
~地球市民賞事業を担当して~

「国際交流基金地球市民賞」(以下、「地球市民賞」)は、1985年、「国際交流基金地域交流振興賞」(以下、「振興賞」)として創設されました。国際交流基金(以下、「基金」)が設立されたのは、1972年。当時、日本の経済は成長の一途で、「国際」「文化」「地方」が時代のキーワードとなっていました。1980年代に入ると、地方自治体では文化行政の振興に取り組むようになり、各地に市民会館、美術館、博物館などの多様な文化施設が建設され、海外からアーティストが招かれ国際的な文化事業が行われるようになり、国際文化交流が各地に根付くようになったのです。1987年には「地方公共団体における国際交流のあり方に関する指針」が通達され、全国各地に国際交流協会が設立され、地域における国際化がさらに進行しました。ところが、担当者の多くは海外の文化事情に関する知識・情報や人脈を持たず、ノウハウもわからないので、基金に多くの照会や相談が寄せられるようになっていたのです。このような背景から、基金では国内各地でさまざまな国際文化交流事業を行っている団体を応援しようということで「振興賞」が立ち上げられたのです。

2017.4.12

『男はつらいよ』ベンガル語で上映!

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)では、日本の質の高い放送コンテンツを商業ベースでは放送されにくい国・地域を中心に提供する「放送コンテンツ等海外展開支援事業」の一環として、「テレビ番組の海外展開」事業を実施しています。2016年9月には、在バングラデシュ日本国大使館の協力によりベンガル語版『男はつらいよ~寅次郎夕焼け小焼け』のテレビ放映が実現しました。放映が好評だったことを受けて、バングラデシュ国立博物館で開催された、映画上映会を担当した、同大使館の山村真智子氏に、上映に至るまでの経緯と現地の人々の反応についてご報告いただきました。

2016.9.23

「学び」と「出会い」の場、「JFにほんご eラーニング みなと」の開発

国際交流基金関西国際センターでは、世界で日本語を学ぶ人たちの学習を支援するための事業の一環として、日本語学習のためのウェブサイトやスマートフォン用アプリを開発しています。 2016年7月、新たに「JFにほんごeラーニング みなと」(以下、「みなと」)を公開しました。インターネットとPCやスマートフォンなどの機器さえ揃っていれば、誰でもユーザー登録ができる、広く一般に開かれた日本語学習の場です。「みなと」では、様々なオンラインコースを開講しており、ユーザーは自分の興味関心、ニーズに合わせてコースを選んで受講することができます。また、学ぶだけではなく、日本をテーマにしたコミュニティで同じ趣味の仲間と交流することもできます。

2016.8.30

日中交流センター設立10周年

国際交流基金日中交流センター(以下「日中センター」)は、日本と中国の将来を担う若者たちが心と心を結び合う"心連心"をキーワードに、日中間の青少年交流を推進していくことを目指し、2006年に誕生した。筆者は民間出身かつ初代事務局長として、設立当初から携わった。日中センターは、2005年度補正予算で認められた政府出資金と既存の国際交流基金の資金をあわせたファンドの運用益を運営原資とし、事務局とスタッフを擁するヒト・モノ・カネが揃った布陣でスタートした。

2016.8.10

考えを「分かち合う」ための一歩として―「日韓若手文化人対話事業」を担当して

筆者がソウル日本文化センターで勤務したのは2012年4月から約4年間。この間、両国間では様々な問題が顕在化し、関係は決して良いものとはいえなかった。一方で、文化・芸術分野においては、両国の交流はこの間も着実に進んでいるという印象を持った。
例えば2013年~14年には、草間彌生展、村上隆展、スタジオジブリ展といった展覧会が韓国側の主催で開催され、ファンが会場に詰めかけた。演劇界では、日本の作品が上演されたり日本の演出家が韓国で演出を担当したりすることはすでに珍しくなく、日韓の劇場が共同で新たな作品を制作することも多い。ソン・ギウン脚本、多田淳之介演出の『가모메(かもめ)/カルメギ』が両国で上演され大きな反響を呼んだのも記憶に新しい。また日本においても、熱狂的なブームは一段落したものの、K−POPや韓国映画、韓国ミュージカルといった分野ではすでに確固たるファン層が存在する。

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