雑誌『をちこち(遠近)』
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メキシコ:在留邦人ボランティアの参加を得た日本語教育事業の実施

メキシコ日本文化センター

topic_0805_mexico.jpgメキシコ国内には約6,300人の日本語学習者がいますが(2006年国際交流基金による調査結果)、これら学習者のほとんどは、日本語教師以外の日本語のネイティブスピーカーと話しをする機会がありません。日本語学習者にとって、教師以外の日本人と会話できることは、日頃の学習の成果を生かせるだけでなく、日本語能力に自信を持つことや日本語の学習を続ける意欲を高めるためにもひじょうに大きな効果があります。

そこでメキシコ日本文化センターでは、社団法人メキシコ日本語教師会と共同で、当地の在留邦人の皆様にボランティアとしてご協力をいただき、メキシコの日本語学習者と日本語で会話していただく「日本語教育ボランティア事業」を企画しました。その具体化のための方策として、ボランティアの方が日本語の授業に参加して学習者と会話をする活動を行うためのマニュアルを開発し、そのマニュアルを利用して多くの学校でこうした活動が実施できるようにすることを目指しました。

2008年1月から2月にかけて、作成したマニュアルをもとに3つの日本語教育機関でこの事業の試行を行いました。授業の実施方法としては、1名のボランティアに対して数名の日本語学習者の小グループをいくつか作り、各グループの中で一つのテーマについて日本語で自由な会話を行いました。

日本語学習者にとって会話は難しかった面もありましたが、ボランティアとの会話はとても面白く学習意欲への刺激になった様子でした。授業を担当した教師の方々は、学生たちが普段の授業では見せたことのないような生き生きした表情で楽しそうに会話していたことがとても印象に残ったと感想を述べていました。

また、ボランティアとして参加いただいた方からも、メキシコ人との交流の機会となった、日本について見直す機会になったなど、事業に協力できてよかったという感想をいただきました。

このように、「日本語教育ボランティア事業」は期待されたような大きな効果を上げることが確認できました。今回作成したマニュアルをもとに多くの日本語教育機関でこうした形の授業が行われ、日本語学習者の学習意欲の向上とともに、日墨両国の市民レベルの相互理解と交流の機会が作られることを願っています。

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