雑誌『をちこち(遠近)』
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01 ごあいさつ form AirPort

スプツニ子!



ハロー!
今回からエッセイを連載することになった、スプツニ子です。

わたしはアート&デザイン&科学の融合/横断をテーマにした作品をつくっているアーティストです。
歩くたびにヒールの先端から菜の花のタネを地中に植えていく靴、《HEALING FUKUSHIMA(菜の花ヒール)》や、カラスの声をまねるモジュールをつくって、本物のカラスとコミュニケーションを試みる《カラスボット☆ジェニー》などを、発表してきました。

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(左)《HEALING FUKUSHIMA(菜の花ヒール)》、(右)《カラスボット☆ジェニー》

さて、そんなスプツニ子、「なんでそんなものをつくっているの?」という質問をよくいただきます。 たしかに謎です :-)

「おもしろいから!」とあっさり答えたいのですが、「で、それがなんの役にたつの?」と言われてしまうと「ぐぬぬ...」と答えに困ってしまうのも事実。
アートやデザインに実用性を求める風潮の強い日本では、理解してもらうのはなかなか難しい...。
でも、機能性のあるモノをデザインするのではなく、議論を活性化させるキッカケ(になるもの)をデザインしていこう、という分野がじつはあるんですね。

それがクリティカル・デザイン(社会批評的デザイン)!

例えば《HEALING FUKUSHIMA(菜の花ヒール)》の場合。
菜の花には、土壌のセシウムやストロンチウムなどの放射性物質を栄養素カリウムと同時に吸収する働きがあることが実証されています。
チェルノブイリ原発事故後の放射能汚染地域では、実際に菜の花が栽培され、採取されたナタネ油をバイオディーゼル(燃料)として利用する研究が進んでいます。
ご存知のように、東日本大震災後の福島では、放射能がシリアスな問題になっています。
《HEALING FUKUSHIMA(菜の花ヒール)》が、この状況に対して具体的な解決法を示すわけではないかもしれません。
でも、作品のコンセプトやデザインから議論を深めていくことで、土壌の除染と同時に、新しいバイオエネルギーの生成地域として福島をとらえることもできるかもしれない...そういった新しい思考や議論を生み出すデザインが、クリティカル・デザインなんです。

わたしの作品のアイデアは、いつもリサーチから生まれてきます。
科学者、エンジニア、ファッションデザイナー、アーティスト...そんな世界中の友人たちとのディスカッションや交流は、わたしにとって作品作りのための大切なマテリアルなんです。
まさに「ART LOVES SCIENCE!」ですね!

このエッセイでは、そんなスプツニ子と、さまざまな分野のジーニアスでインディヴィデュアルな人たちの交流を紹介していきたいと思っています。
じつは、この原稿も成田空港で書いていて、今日から約2週間かけてキューバ~アメリカを旅してきます。
次回は、その内容も紹介できたらいいな~と思っています☆

それではまた!



カラスボット☆ジェニー 2011
Producer/Art Director/Concept : Sputniko!
Music Lyrics by Sputniko!
Music Composition by Sputniko! and 早川大地
Video Directed by 志賀匠,
Video Production by P.I.C.S
Music Arrangement by 平田祥一郎
Device Production by 益木樹脂
Device Electronics by 椨木正博, 須田真彦
Model Making by Louise Porter
Wing Graphic Design by 村上ゆうすけ
Fashion Design by Aephie Huimi
Image Photography: Rai Royal
Image Photography Make Up: Hiroe Tomikawa







HEALING FUKUSHIMA(菜の花ヒール) 2012
Photography:Takuya Shima
Shoe Design:Masaya Kushino
Shoe Making::Perlero
Model Making::KIMURA
Product Design:Naoki Kawamoto
Metalwork:Yuki Sumiya
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE





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