雑誌『をちこち(遠近)』
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バンコク:伝統のたしかさに魅了される~歌舞伎錦絵展+歌舞伎舞踊

バンコク日本文化センター

2008年12月8日、バンコクに最近オープンしたミュージアム・オブ・サィアムを会場として歌舞伎役者絵を中心とする錦絵の展覧会を開催、その初日に歌舞伎の舞踊と解説デモンストレーションを行ないました。

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PRを始めた直後から問合せが殺到、当日も大勢の老若男女が会場につめかけました。坂東鼓登治(ばんどう・ことじ)氏による「三番叟」の舞で始まり、歌舞伎と錦絵に関するレクチャーのあと、歌舞伎独特の化粧や衣裳の着付けを実地に見せながら解説を行ないました。「(江戸時代は)おちょぼ口がセクシー」「二重ではなく、すっきりした一重が美人だった」と説明が入る度に会場に笑い声がひろがり、二人がかりでお姫様の衣裳を着せる様子には興味津々といった様子。

このあと、若い演者二人が登場、「日本舞踊はどんな音楽でも踊れます。」「今日は、皆さんに<座ったまま踊れる日本舞踊>を紹介します。」との前振りで、日本舞踊の手の振りをわかりやすく説明、観客も(中には恥ずかしそうな人もいましたが)楽しく振りをまねていました。その二人がタイ・ポップスに合わせて日本舞踊を踊った時は、日本人もタイ人も、驚きでした。

トリは、「吉野山」。満開の桜を目前にするような、あでやかで勇壮、ときに不思議でユーモラスな歌舞伎舞踊の名作は、たしかな舞の技にささえられて見事のひとこと。まじかに展開するプロの技に誰もが見入っていました。「本公演を見てみたい!」と思った人も多いのでは。終演後に展覧会場に戻り、歌舞伎役者や演目の一場面が描かれた錦絵をじっくりと眺める人々の姿が印象的でした。

タイでは、平成8(1996)年の市川猿之助公演(ジャパンファウンデーション主催)以来、本格的な歌舞伎公演は行なわれていません。いつか実現できればと思います。(本事業は、日本芸術文化振興会・国立劇場との共催で、2008年11 月から12 月にインドネシアとタイで実施されました。)

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