ニューヨーク:シンポジウム「米国における日本美術」の波及効果と報告書

ニューヨーク日本文化センター

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今年3月、ニューヨークにて「米国における日本美術――新しい世代のために」と題する国際シンポジウムが開かれました。同地のジャパン・ソサエティと国際交流基金ニューヨーク日本文化センターとの共同企画によるものです。

その後9月に、シンポジウムの内容と参加者からの提言を盛り込んだ報告書が出版されました。提言のなかには次のような建設的なアイデアが盛り込まれています:

•日米両国において、美術コミュニティを構成する機関や個人など、関係者間のネットワークを拡大すること。
•日本では、古美術品の海外紹介に関する規制があるので、米国の美術館と日本政府の間でそれについての相互理解を深め、信頼関係をさらに築いてゆくこと。
•米国の若者に人気のある日本のポップ・カルチャーへの関心が、より真剣で深い学問的探求につながるように、若い人々を後押しすること。
•新しい世代の日本美術収集家が増えてほしい。日本美術の収集は、美術を見る目と熱意さえあれば誰にでも始められる。
これらの提言は、6月のカルコン(日米両政府・民間で構成する日米文化教育会議)でも紹介され、またいくつかの点はその後日本の文化庁・国際交流基金においても真剣に検討されています。このようなシンポジウムでも、その後具体的な改善に影響を及ぼすことができるという、ひとつの事例になったといえそうです。

報告書は、下記のウェブサイトからダウンロードすることができます。

http://www.jfny.org/japanese_studies/japaneseart_america.html

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