パリ:パリ日本文化会館の開館十周年事業(後編)

パリ日本文化会館

topic_0708_pari.jpgパリ日本文化会館では、7月7日まで「アジアのキュビスム」展を開催しました。入場者は三千人台、インターネット・テレビやチャットによるインタビュー等、当地の各種メディアに取り上げられ、普段当館と縁のないアジア各国の関係者が訪れる等、従来の展覧会にない様相を呈しました。6月末まで実施した「鈴木清順監督大特集」は、英語字幕版が多く入場者は2千6百ほどでしたが、フランス未公開15本を含む計27作品を上映、熱心な「清順ファン」が連日会館に足を運ぶ姿が目立ちました。
さて9月は「金井圭介ヌーボーシルク『Gai-Kotsu』公演」(12日・13日)でバカンス・シーズン後の幕が上がります。その後は、噂の料理人・小山裕久氏による茶懐石の講習(13日・14日)及び講演(15日)。同講習は、当館6階に出来たばかりの厨房の柿落としとなります。そして秋は講演会や映画のシーズン。25日には、18世紀フランスに実在した美貌の天才騎士《デオン・ド・ボーモン》の生涯を描いたテレビアニメ『シュヴァリエ』の原作者として知られるSF作家・アニメ原作者の冲方丁(うぶかた・とう)氏がアニメ・漫画・小説について、翌26日には、画家・絵本作家いせひでこ氏とノンフィクション作家の柳田邦男氏が、絵本をテーマに子供や青少年の成長、教育について、それぞれ語ります。29日には、毎年9月最終週にパリの各国文化センターが共同で行う外国文化週間の参加企画として、今年カンヌ国際映画祭で見事グランプリを受賞した河瀬直美監督の『萌の朱雀』上映会。そして9月の最後を飾るのは、十数名の管楽器隊に加え、ギターやフルート、キャバレー・ダンサーに舞踏家まで参加する大人数編成の前衛ジャズ「渋さ知らズ」公演(28日・29日)です。10周年事業はまだまだ続きます!

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