LA:第二のジャポニズム!?日本ファッション美の魅力

ロサンゼルス日本文化センター

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地元テレビ局からの取材もあった

言うまでもなく米国では日本のポップカルチャーが大人気である。米国内で行われる日本のお祭りに原宿で見られるようなファッションで参加する若い米国人が急増している。しかしいわゆるポップカルチャー人気の「ゴスロリ」や「カワイイ」ファッションだけでなく実は日本を代表する日本人デザイナーによるファッションに興味を持つ人々も増えている。

去る3月17日、まさに「日本のファッションとは何か?」「どのように世界に影響を与えたのか?」といったテーマについて歴史や背景を元に分かりやすく説明した講演がロサンゼルスにて行われた。この文化講演は「自然との共生」そして「未来へのデザイン」をキーワードに米国のオピニオンリーダーに日本の感性や特徴を紹介し日米両国の相互理解の促進を目的とする企画の一環として行われた。京都服飾文化研究財団理事であり主任学芸員である深井晃子さんを日本からお招きし、世界のファッションに大きく影響を与えた日本のファッションのその根底に流れる美意識や哲学についてお話頂いた。

世界のファッションに大きく影響を与えた日本のファッション。モネやゴッホ、マネなどの西洋画家たちが着物を纏った美しい女性たちを数々描いていた。80年代以降、世界のファッション界で活躍する三宅一生、川久保玲そして山本耀司。彼らの美意識の中には「身体とのハーモニー」というコンセプトが根付いており、まさにそこには自然の美を尊重するという日本古来の伝統が込められている。「伝統」と「現代」、「秩序」と「狂気」、「川端康成」と「漫画」、「わびさび」と「かわいい」、日本文化にはこうした対照的な要素が融合した独特な美が存在し、世界を魅了していると深井さんは語った。

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ロサンゼルス郡美術館での講演会

ロサンゼルスから車で30分、多くのアーティストが住む昔ながらのおしゃれな街パサディナでシューメイ・アート・カウンシルとの共催で一般米国人向けに行われた講演は参加者が80名にもおよび、急遽座席を増やして対応するほど盛況であった。ハリウッドセレブ女優御用達のファッションデザイナー庄司正さんも参加、あらゆる部門のデザイナーそしてファッション大学の教授らが多く集まった。

翌日18日にはロサンゼルス市内にあるロサンゼルス郡美術館と共催でファッション関係者を対象にした講演会も開催。参加者20名はロサンゼルスのファッション関連の方々。ここでは講演だけでなくファッションに関して様々な意見交換も行われ有意義なイベントとなった。なお、ロサンゼルス郡美術館では引き続きファッションに関しての展覧会や講演会を企画している。

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