雑誌『をちこち(遠近)』
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JF便り 日本研究・知的交流編・4号 知的交流

日本研究・知的交流部
小松諄悦


jf-stu4chitekikoryu.jpg「知的交流」という言葉から、なにを考えますか?

2004年5月にジャパンファウンデーション初の全基金的な組織改革を行なってから、わたしたち、日本研究・知的交流部職員は、この「知的交流」という言葉に悩ませられています。

このなんとも特権階級的な言葉のもつ響きのゆえに、職員は、名刺を渡すたびに、自分が担当しているということを説明することの気恥ずかしさのため、「いや、私自身が知的というわけではないので...」などと言い訳したりしています。
それは、一方で、この言葉が、一部の学者、知識人をのぞく人たちを遠ざけるのではないかという危惧をも生じます。

ジャパンファウンデーションが知的交流という言葉を使いだしたのは、それは知的交流という活動を始めた時でもあったのですが、1991年日米センター(CGP)ができたときでした。日米が共通に抱える課題を解決するために、両国の英知を集めて、方策を考えること、つまり知的交流が、CGPの主要な活動になりました。

実は、CGPが知的交流を活動の中心にすえたため、ジャパンファウンデーションの活動範囲は大幅に拡大しました。それまで、ジャパンファウンデーションの行なう文化交流は、芸術や、日本語という、狭い範囲の「文化」を対象としていました。
知的交流は、環問題境や、安全保障、HIVのような感染症など、対象とする領域が途轍もなく広いものです。このため、ジャパンファウンデーションの対象領域が大幅に拡大しただけでなく、同時に、それまで狭い範囲での「文化」にとどまっていた職員の意識の改革をももたらしたのです。そういう意味では、知的交流事業の導入は、ジャパンファウンデーションに計り知れない変革をもたらしたのでした。
ということを充分に認識してもなおかつ残る、「知的交流」という言葉の持つ気恥ずかしさなのです。
これに代わる言葉を検討してきているのですが、残念ながらまだこれというものをみつけていません。代わりの言葉の社内公募も行いました。「国際対話」「インテレクチャル・エクスチェンジ」など提案がありましたが、これという表現を見いだすにいたっていません。

なにか妙案はありませんか。

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