2018年4月のバックナンバー

2018.4.10

2018年秋、京都からパリへ時代を超えた旅で出会う琳派300年の創造展

枯れることのない花は 深まりゆくこころから生まれ 今やそれは満開となり さらに美しく香り高い
須川信行(1839-1917)の詩には、日仏関係をイメージさせるものがあります。1858年10月9日、両国は日仏修好通商条約を締結しました。この経済・政治が中心の条約は、やがて単なる通商の枠組みを超え、芸術分野へと影響をおよぼすようになりました。19世紀の万国博覧会開催時、フランスは異なる感性、自然と美に向き合うもうひとつの作法に出会います。フランスの人々は、琳派という美術運動から生まれた作品を高く評価しました。ところが、当時から21世紀までの間にどうしたことか、琳派はフランス人たちの記憶から忘れ去られてしまいました。