2022.3.25
「多文化共生」「多様性」「ダイバーシティ」――これらの言葉が広く聞かれるようになって久しいですが、コロナ禍による国境を越えた往来の中断により、外国人労働者の受け入れ拡大や今後の国際化についての議論は影を潜めたように見えます。
しかし、日本国内にももともと、複数の国をルーツとする人々や、国籍だけでなくさまざまな属性や背景を持った多様な人々がいます。マジョリティー(多数者)とマイノリティー(少数者)を区別し、前者が後者を受け入れるか否かをジャッジするのではなく、社会の中、自分自身の中にある豊かな多様さを見直し、人と人との関係のあり方を考えること。外に出られない今こそ、そんな"内なる多様性"に目を向け、扉を開く準備をする時なのではないでしょうか。
日本とアフリカの文化で育った経験を強みに創作活動を続ける星野ルネさん、芸能を媒介としてジャンルを超えたコミュニティーに軽やかに溶け込むコムアイ(KOM_I)さん、そしてさまざまなルーツを持つ人々の生きた歴史や思いを丁寧に拾い上げ、発信する下地ローレンス吉孝さん。三者の目を通して、あなた自身の"内なる多様性"と出会えることを願っています。
トップストーリー
内なる多様性<1>
漫画家、タレント 星野 ルネさんインタビュー
「みんな、何かのマイノリティー」
Feature Story ―今日も世界のどこかで
内なる多様性<2>
アーティスト コムアイ(KOM_I)さんインタビュー
「まれびととして」
特別寄稿
内なる多様性<3>
ハワイ大学客員研究員 下地 ローレンス吉孝さん寄稿
「すでに多様な日本社会の現実と『インターセクショナリティ』という視点」
Behind the Scenes ―舞台裏から
内なる多様性<4>
2021年度国際交流基金地球市民賞授賞式レポート